Kenny Drew (p) ケニー・ドリュー
略歴
ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
1950年代、ビ・バップのピアニストとして卓越した技術により多くのセッションに参加。
1963年、演奏の拠点を欧州に移す、渡欧理由は人種差別問題から逃避説かアメリカ系デンマーク人のためが有力説。
渡欧の成果は無二の親友となる欧州一のベーシスト、ニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン(ニールス・ペデルセン)との邂逅(かいこう)。
渡欧した後半からはBGM的な作風に変わり多くのアルバムをリリースした。
後期の柔らかな演奏の根底には漆黒のバップ魂が流れている。
1993年 デンマーク・コペンハーゲンで亡くなる。
結局、出生地のアメリカに戻る事はなかった。
(青木高見)
【INDEX (リーダーアルバム)】
【INDEX (共演アルバム)】
【以下コンテンツ】
Kenny Drew / Introducing The Kenny Drew Trio (CJ28-5124)
LP recording date : April 16, 1953
Personnel :
Kenny Drew (p)
Curley Russell (b)
Art Blakey (ds)
Song name :
01. Yesterdays
02. Stella By Starlight
03. Gloria
04. Be My Love
05. Lover Come Back To Me
06. Everything Happens To Me
07. It Might As Well Be Spring
08. Drew’s Blues
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1953年4月16日の録音、発売元がブルーノート(Blue Note)5023番、8曲入り。
CDは発売元が東芝EMI株式会社、レナード・フェザー(Leonard Feather)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、岡崎正通氏による日本語解説、8曲入り。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがカーリー・ラッセル、ドラムがアート・ブレイキー。
ケニー・ドリューの晩年作「欧州3部作」しか聴いていないリスナーはケニー・ドリューはBGMピアニストだと思われている。
本人は、この事を、どう受けとめていたのだろうか。
今から、およそ半世紀前、ジャズがビ・バップからハード・バップに移り替わろうとしていた時代。
新しいミュージシャンが、どんどん現れて、しのぎを削っていた。
ニューフェイスだったケニー・ドリューは社主アルフレッド・ライオンの目にとまり草創期のブルーノートにアルバムを残せた。
共演者はアート・ブレイキーとカーリー・ラッセルのピアノ・トリオ。
すでにハードバップ・ピアノを完成しているケニー・ドリュー、実に豪快なピアノ。
CDのアルバム・ジャケットはLPと同じ、若き日のケニー・ドリューのポートレイトを題材にコラージュ。
(青木高見)
Kenny Drew / Talkin' And Walkin' (CDP 7 84439 2)
Song number, LP recording date :
#10-12 : November 18, 1955
#01-09 : December 1955
Personnel :
Kenny Drew (p)
Jack Sheldon (tp) #10-12
Joe Maini (as, ts)
Leroy Vinnegar (b)
Lawrence Marable (ds)
Song name :
01. Talkin' Walkin'
02. In the Prescribed Manner
03. Prelude to a Kiss
04. Wee-Dot
05. Hidden Channel
06. Deadline
07. I'm Old Fashioned
08. Minor Blues
09. Walkin' Talkin'
10. It's a Only a Paper Moon [Bonus track on CD reissue]
11. Leroy's Blues [Bonus track on CD reissue]
12. Contour [Bonus track on CD reissue]
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1~9曲目が1955年12月、10~12曲目が同年11月の録音、発売元がジャズ・ウエスト(Jazz West)JWLP-4番、9曲入り。
以下、LPの演目と作曲者。
A1. Talkin-Walkin / Kenny Drew
A2. In The Prescribed Manner / Kenny Drew
A3. Prelude To A Kiss / Ellington, Gordon, Mills
A4. Wee-Dot / Johnson
B1. Hidden Channel / Kenny Drew
B2. Deadline / Kenny Drew
B3. I'm Old Fashioned / Kern, Mercer
B4. Minor Blues / Kenny Drew
B5. Walkin-Talkin / Kenny Drew
CDは発売元がブルーノート(Blue Note)、輸入盤、マイケル・カスクーナ(Michael Cuscuna)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、10~12曲目の3曲が追加され全12曲入。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、トランペットがジャック・シェルドン、アルトとテナーサックスがジョー・マイーニ(マイニ)、ベースがリロイ・ヴィネガー、ドラムがローレンス・マラブル。
録音場所がロサンゼルスというう事で、西海岸だが音は東海岸で黒さを感じる。
あまり名前を見かけないサックスのジョー・マイーニ(マイニ)、悪くないので押さえておきたい。
アメリカ・ジャズの裾野は広さを感じる。
(青木高見)
Kenny Drew / Kenny Drew Trio (VICJ-23529)
LP recording date : September 20, 1956
Personnel :
Kenny Drew (p)
Paul Chambers (b)
Philly Joe Jones (ds)
Song name :
01. Caravan
02. Come Rain Or Come Shine
03. Ruby My Dear
04. Weird-O
05. Taking A Chance On Love
06. When You Wish Upon A Star
07. Blues For Nica
08. It's Only Paper Moon
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1956年9月20日の録音、発売元がリヴァーサイド・レコード(Riverside Records)RLP 12-224番、8曲入り。
CDは発売元がビクター音楽産業株式会社、オリン・キープニュース(Orrin Keepnews)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、佐藤秀樹氏による日本語解説、8曲入り。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがポール・チェンバース、ドラムがフィリー・ジョー・ジョーンズ。
ジャズ・ピアノ・トリオの主要要素、キレ、冴え、ドライブ感、スイング感、即興性、掛け合い、3人のバランスなど全て揃っている。
演目もスタンダード中心で聴きやすい、ジャズ喫茶全盛時代に良くかかった1枚。
(青木高見)
Kenny Drew / This is New (OJCCD-483-2)
Song number, LP recording date :
#01-03 : March 28, 1957
#04-07 : April 3, 1957
Song number, Personnel :
[#01-03]
Kenny Drew (p)
Donald Byrd (tp)
Hank Mobley (ts)
Wilbur Ware (b)
G.T.Hogan (ds)
[#04-07]
Kenny Drew (p)
Donald Byrd (tp)
Wilbur Ware (b)
G.T.Hogan (ds)
Song name :
01. This Is New
02. Carol
03. It's You Or No One
04. You're My Thril
05. Little T
06. Paul's Pal
07. Why Do I Love You?
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1957年3月28日、4月3日の録音、発売元がリヴァーサイド・レコード(Riverside Records)RLP 12-236番、7曲入り。
CDは発売元がOJC、輸入盤、オリン・キープニュース(Orrin Keepnews)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、7曲入り。
メンバーは。
1957年3月28日、ピアノがケニー・ドリュー、トランペットがドナルド・バード、テナーサックスがハンク・モブレー、ベースがウィルバー・ウェア、ドラムがGTホーガン。
1957年4月3日、ピアノがケニー・ドリュー、トランペットがドナルド・バード、ベースがウィルバー・ウェア、ドラムがGTホーガン。
ハード・バップ全盛時代、百戦練磨のハード・バッパーによる当時の最先端ジャズ・サウンド。
ジャケット・デザインは「新しい芽吹き」を現わしている。
タイトルはズバリ 「This is New」 。
(青木高見)
Kenny Drew / Undercurrent (CDP 7 84059 2)
LP recording date : December 11, 1960
Personnel :
Kenny Drew (p)
Freddie Hubbard (tp)
Hank Mobley (ts)
Sam Jones (b)
Louis Hayes (ds)
Song name :
01. Undercurrent
02. Funk-Cosity
03. Lion’s Den
04. The Pot’s on
05. Groovin’the Blues
06. Ballade
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1960年12月11日の録音、発売元がブルーノート(Blue Note)4059番、6曲入り。
CDは発売元がブルーノート(Blue Note)、輸入盤、アイラ・ギトラー(Ira Gitler)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、6曲入り。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、トランペットがドナルド・バード、テナー・サックスがハンク・モブレー、ベースがサム・ジョーンズ、ドラムがルイ・ヘイズ。
1963年、アメリカ系デンマーク人という事と人種差別から逃れ渡欧を決意したケニー・ドリュー。
向こうでベースのニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセンと邂逅(かいこう)、すぐにコンビを組んだ。
1970年後半、欧州で、このユニットは人気が急上昇、知名度を不動のものとした。
当アルバムは、その渡欧直前の濃厚なハード・バップ。
アルバム・タイトルはズバリ「アンダー・カレント」、まさに、その後のジャズを予見している。
(青木高見)
Kenny Drew / Dark Beauty (VACE-1001)
LP recording date : May 21-22, 1974
Personnel :
Kenny Drew (p)
Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Albert Heath (ds)
Song name :
01. Run away
02. Dark Beauty
03. Summer Night
04. All Blues
05. A Felicidade
06. It Could Happen To You
07. Love Letters
08. Silk Bossa
09. Blues Inn
10. In Your Own Sweet Way
11. A Stranger in Paradise
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
LPは1974年5月21日・22日の録音、発売元がスティープルチェイス(SteepleChase)SCS-1016番、8曲入り。
以下、LPの演目。
A1. Run Away
A2. Dark Beauty
A3. Summer Night
A4. All Blues
B1. It Could Happen To You
B2. Love Letters
B3. Silk Bossa
B4. Blues Inn
CDは発売元が株式会社ビデオアーツ・ジャパン、ケニー・ドリュー(Kenny Drew)氏による英語オリジナル・ライナーノーツ、岩浪洋三氏による日本語解説、5、10~11曲目の3曲が追加され全11曲入り。
メ ンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン、ドラムがアルバート・ヒース。
欧州を拠点に活動を開始した第1作という事と、欧州随一のベーシスト、ニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン(ニールス・ペデルセン)の参加、ピアノ・トリオ。
聴くたびにジャズ・ピアノ・トリオの原点に戻してもらえる。
北欧最高峰のジャズ・レーベル「SteepleChase(スティープルチェイス)」 の中でも傑作とされる。
(青木高見)
Kenny Drew / By Request (R32J-1001)
CD recording date :
August 24-25, 1985
Personnel :
Kenny Drew (p)
Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Ed Thigpen (ds)
Song name :
01. Softly As In Morning Sunrise
02. Misty
03. On Green Dolphin Street
04. Smoke Gets In Your Eyes
05. You'd Be So Nice To Come Home To
06. My Funny Valentine
07. Lover Come Back To Me
08. As Time Goes By
09. Fly Me To The Moon
10. Round About Midnight ('Round Midnight)
※ コメントの無断引用・無断転載を禁じます。
メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
CDは1985年8月24日・25日の録音、発売元がBMGビクター株式会社、英語ライナーノーツなし、佐藤秀樹氏による日本語解説、10曲入り。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン、ドラムがエド・ジグペン。
日本の企画にケニー・ドリューが答えてくれた。
コンセプトはジャズ・ピアノを難しくせず、明るく爽やかにBGM風に。
以下、佐藤秀樹氏によるライナーノーツの一部を掲載。
【RVC創立10周年に因んで実現された注目のレコーディング、スイング・ジャーナル誌の85年6月号に投票用紙を挿入、50曲の候補曲の中からドリューの新作のために演奏される曲を応募、同誌9月号の結果発表にもとずいて制作されたものであって、魅力的な10曲のナンバーが並ぶことになった。】
軽く聴き流すのも良し、真剣に聴くのも良し、ケニー・ドリューなら、どう聴いても満足。
ただ、忘れてならないのはケニー・ドリューは本来、漆黒のバッパーである事。
(青木高見)
Kenny Drew / Kenny Drew By Request 2 (BVCJ-2013)
CD recording date : August 27, 30 and 31, 1985
Personnel :
Kenny Drew (p)
Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Ed Thigpen (ds)
Song name :
01. Alone Together
02. Yesterdays
03. Bye Bye Blackbird
04. Night In Tunisia
05. Autumn In New York
06. Georgia On My Mind
07. Waltz For Debby
08. Whisper Not
09. Over The Rainbow
10. I'll Remember April
※ コメントの無断引用・無断転載を禁じます。
メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
CDは1985年8月27日、30日、31日の録音、発売元がBMGビクター株式会社、英語ライナーノーツなし、青木和富氏による日本語解説、10曲入り。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン、ドラムがエド・ジグペン。
日本の企画が当たり、まずまずの滑り出しで続編がリリースされた。
アルバム「Kenny Drew / By Request (Rec : August 24-25, 1985)」の続編で同じくリクエスト集。
今回は更に、2、6、9曲目にストリングス、4、8曲目にホーンが入り、更にBGM色が強まった。
その分、本来のハード・バッパーのケニー・ドリュー色が薄められてしまう。
日本の企画で、お金もらえるからではないが、こんな音になってしまって、こんなジャケットになってしまって、正直、バップ好きな自分には複雑な気持ち。
(青木高見)
Kenny Drew / Christmas Song (18R2-58)
「ジャズ/ケニー・ドリュー」のリーダーアルバム扱いとしています。
→
「 クリスマス集/ケニー・ドリュー」でもサムネイルのみを掲載しています。
→
CD release date : October 25, 1989
Personnel :
Kenny Drew (p)
Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Alvin Queen (ds)
Song name :
01. Jingle Bells
02. White Christmas
03. Blue Christmas
04. The Christmas Song
05. A Way In A Meinjar
06. Silent Night
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メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
CDは1989年10月25日のリリース、制作がアルファレコード株式会社、販売元がワーナー・パイオニア株式会社、英語ライナーノーツなし、水野左知子さんによる日本語解説、6曲入り、クリスマス集。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン、ドラムがアルビン・クイーン。
ケニー・ドリューのレギュラー・ピアノ・トリオによるクリスマス集。
(青木高見)
Kenny Drew / Expressions (ALCR-65)
CD release date : May 7-9, 1990
Personnel :
Kenny Drew (p)
Niels Henning Orsted Pedersen (b)
Alvin Queen (ds)
Song name :
01. Autumn In Rome
02. Cathedral In Milano
03. Oboe Concerto D Minor
04. Anastasia
05. My Funny Valentine
06. Isn’t It Romantic
07. Valse Italiano
08. Sorrento
09. The Big Boot
10. Expressions
※ コメントの無断引用・無断転載を禁じます。
メインコメント : ケニー・ドリュー(Kenny Drew 出生名:Kenneth Sidney Drew 1928年8月28日~1993年8月4日)はアメリカ合衆国ニューヨーク生まれの(アメリカ系デンマーク人)ジャズ・ピアニスト、作曲家。
CDは1990年5月7日~9日の録音、発売・販売元がアルファ・レコード株式会社、英語ライナーノーツなし、中条省氏による日本語解説、10曲入り、邦題「旅の終わりに(Expressions)」。
メンバーはピアノがケニー・ドリュー、ベースがニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン、ドラムがアルビン・クイーン。
シリーズ欧州3部作「パリ北駅着印象」「欧州紀行」に続く最後の作品。
ケニー・ドリューが最も活躍したした時代は1950年代、バップ・ピアニストとして卓越した技術により多くのセッションに参加。
1963年、演奏の拠点を欧州に移す。
渡欧の理由はアメリカ系デンマーク人と差別だとされたからだとか。
多くのジャズマンも、この時期こぞって渡欧した。
それほど人種差別問題は改善されず厳然と存在していた証。
ケニー・ドリューの渡欧の成果は、無二の親友となるニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセンとの邂逅(かいこう)。
デンマークの美しい自然とヨーロッパの人々の温かい心に接し、演奏はモルトのように更に熟成した。
BGM的に弾いても根底は漆黒のバップ魂があるが、あえて表には出さず、慈しみを強調するピアノに変化した。
以下、演目の邦題。
01. ローマの秋
02. ミラノのカテドラル
03. ベニスの愛(オーボエ協奏曲 ニ短調)
04. アナスターシア
05. マイ・ファニー・バレンタイン
06. イズント・イット・ロマンティック
07. ワルツ・イタリアーノ
08. ソレント
09. ビッグ・ブーツ
10. 旅の終りに
1993年、デンマーク・コペンハーゲンで亡くなる。
結局、出生地のアメリカに戻る事はなかった。
(青木高見)