
ここでは集めた「歌謡浪曲」のCDのを掲載しています。
三波春夫/戦国歌絵巻 (TECA-28696)
再発見・ニッポンの音・芸 [3] 物語のふるさと (TECR-20173)
再発見・ニッポンの音・芸 [4] アウトロー伝説 (TECR-20174)
再発見・ニッポンの音・芸 [5] 歌になった浪曲 (TECR-20175)
天津羽衣(あまつはごろも)/歌謡浪曲の世界 (TFC18007)
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【以下、コンテンツ】
三波春夫/戦国歌絵巻 (TECA-28696)
演目:
01. 俺は藤吉郎
02. 信長
03. 太閤おどり
04. 日本の名将 武田信玄
05. 謙信出陣
06. 戦国塩物語
07. 古戦場
08. 天竜二俣城
09. 奥州の風雲児
10. 真田軍記 沼田城物語
11. 続・沼田城物語 関ヶ原前夜
コメント:
このジャンルを出来る人が、いなくなった昨今、戦国時代の武将たちをテーマに歌と語りで三波春夫が描く歌謡浪曲。
テーマは信長、秀吉、信玄、謙信、真田親子ほか。
迫力の表現は鍛え上げられた技による。
「こんにちは」だけではない三波春夫が楽しめる。
(青木高見)
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再発見・ニッポンの音・芸 [3] 物語のふるさと (TECR-20173)
演目・唄:
01. 山椒太夫(鳴子の歌・親子対面の段)
若松若太夫(二代目)
02. 石童丸(冒頭)
榎本芝水、薩摩琵琶:錦心流
03. 傾城阿波の鳴門
竹本綾之助・竹本綾一
コメント:
日本の語り物や浄瑠璃などの伝統的な芸能を収録したシリーズ・アルバム。
「山椒大夫」「石童丸」などの物語を中心に日本の伝統的な語りの美しさを体感できる。
特に「聴覚の芸」を再認識させられる。
(青木高見)
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再発見・ニッポンの音・芸 [4] アウトロー伝説 (TECR-20174)
演目・唄:
01. 座頭市 ~ 座頭市子守唄
勝新太郎
02. 名月赤城山
玄海竜二
03. 石松と三十石船
広沢虎造
04. 河内十人斬り(河内音頭)
京山幸枝若
コメント:
石松と三十石船より
「浜松の魚売りの倅(せがれ)、
お父つァんに患(わずら)われて食うことができない。
シジミを売って親孝行。
お上(かみ)から、三度、褒美を頂いたが、
十三の暮れにお父つァんに死に別れて、
何とかヤケだってンで、バクチ打ちになって次郎長の子分。
身体が小さいから、人が馬鹿にしていけない。
こうゆう家業は、馬鹿にされちゃ男ンなれねい。
今日から剣術を習おう。
並大抵の剣術じゃだめだって、居合抜きを習った。
山椒小粒でヒリリと辛い、大きな喧嘩は大政だが、
小さい喧嘩は小政に限るって。小政が二番だな。」
「あん畜生、手が早いからね、ドーモ。三番は誰でい。」
「千住の草加の在の大瀬村の村役人の倅(せがれ)、
大瀬半五郎だね。」
「あいつあ、利口だからな、人間がな。
おれはどっちかてえと、少しおっちょこちょいだからな、
まったく。で、四番は誰でえ。」
「遠州秋葉、三尺坊(さんじゃくぼう)の火祭りで、
お父つァんの敵討ちをした増川仙右衛門だな。」
「ア~五番だな、俺はなあ。段々、段々下がって来やがる。
だけど否(いや)が応でも、五番にや俺よりねェだろう。五番は。」
「法印大五郎。」
「六番は。」
「追分三五郎。」
「七番は。」
「尾張の大野の鶴吉。」
「八番は。」
「尾張の桶屋の吉五郎。」
「九番は。」
「三保の松五郎。」
「十番は。」
「問屋場の大熊。」
「出て来ねェね。俺はね。こね野郎、俺を知らねェな。
嫌な野郎に会っちゃたな、こりゃあ。
ずいぶん寿司を食いやがって、マタ。十一番は。」
「鳥羽熊。」
「十二番は。」
「豚松。」
「十三番は。」
「伊達の五郎。」
「十四番は。」
「石屋の重吉(じゅうきち)。」
「十五番は。」
「お相撲綱。」
「十六番は。」
「滑栗(なめぐり)初五郎。」
「十七番は。」
「煩(うる)せいな、オイ。下足の札貰ってんじゃねェや。
何言ってやんだ。十六番、十七番って言ってやンだ。
いくら次郎長の子分が強いッたって、
強いといって自慢するのはそんなもんだ。
後の奴は、一山いくらのガリガリ亡者ばっかりだよ。」
「こね野郎、とうとうガリガリ亡者にしやがったな、俺を。」
「ヤイ、もっと前へ出ろ。面白くねェな、テメエは。
俺はね、初めてオメエの顔を見たときに、
ヤァこいつは面白くねェなと思ったんだ、本当は。
さっきから黙って見てりゃ、誰のモン食っているんだ。
酒だって、寿司だって、みんな俺が買ったんだぞ。
たとえ飲みねェ、食いねェったってね、人ってものは遠慮するもンだ。
なに? もう食いません。
なんだ、あらから食っちゃったじゃねェか、オメエは。
なにも酒飲んだ、寿司を食ったからって、
怒るようなしみったれじゃねェや、俺は。
けど、怒りたくなるじゃねェか。
オメエ何だね、詳しいように見えて、あんまり詳しくねェな。
次郎長の子分で、肝心なのを一人忘れてやしませんかってんだ。
この船が伏見に着くまででいいから、胸に手ェ当てて、
よおく考えてくれ。エ、オイ。」
「泣いたってしょうがねェな、お前さんな。
いくら胸に手をあてて考えてたって、
そのほ~か~に、強~いといい、強い。オ~、一人あった。」
「それ見ろ、誰だい。」
「こりゃ強いや。」
「オー。」
「奇妙院常五郎。」
「ヤな野郎だね、こん畜生。」
(青木高見)
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再発見・ニッポンの音・芸 [5] 歌になった浪曲 (TECR-20175)
演目・唄:
01. 笑う地球に朝が来る / 川田晴久とダイナブラザース
02. あきれた石松 / あきれたぼういず
03. 石松ぶし / 美ち奴・広沢虎造
04. 次郎長ぶし / 美ち奴・広沢虎造
05. 吉良の仁吉 / 美ち奴
06. 浪曲カクテル / 美ち奴
07. 涯なき南海 / 東海林太郎・寿々木米若
08. お好み都々逸 / 天中軒雲月(伊丹秀子)
09. 唄入り観音経 / 山門博
10. 津軽小原節 / 藤井ケン子
11. 出世佐渡情話 / 三波春夫
12. 俵星玄蕃 / 三波春夫
コメント:「俵星玄蕃(たわらぼし げんば)」は忠臣蔵の話で夜鳴き蕎麦屋に身を、やつした赤穂浪士の杉野十平次が槍の名手である浪人・俵星玄蕃に槍術を教わる中で心を通わせた。
吉良邸の用心棒として玄蕃が誘われることを知った十平次は、玄蕃を吉良邸側に、つかせないため、原惣右衛門に松平家を騙(だま)して偽(にせ)のスカウトを仕掛けさせる。
討ち入りの夜、玄蕃は原惣右衛門の策略に疑念を抱きつつも吉良邸に駆けつけ、そこで杉野十平次と再会する。
これが、おおよその筋(すじ)書きだが、演出によって色々異なる。
ある映画では、吉良邸に駆け付けた上杉の応援隊を街の辻で俵(たわら)を槍でついて投げつけ、浪士たちへの影の助太刀(すけだち)をする場面があり、その名の通り「俵星」の俵は、そこからきているものもある。
(青木高見)
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天津羽衣(あまつはごろも)/歌謡浪曲の世界 (TFC18007)
演目:
01. お吉物語
02. 十三夜
03. 鴛鴦道中(おしどりどうちゅう)
04. 明治一代女
05. 恋の松井須磨子
06. むらさき小唄
07. 九段の母
コメント:
天津羽衣 (本名:山田智子 1928年~1982年)は三重県伊賀市出身の浪曲師、演歌歌手、女優。
浪曲は伝統的なスタイルを継承しつつ、洋楽の要素やモダンなアレンジを取り入れるなど「羽衣節」として独自のスタイルを確立した。
特に冒頭の「お吉物語」は幕末の動乱期を舞台にドラマチックな物語を展開し多くの人の心を打った。
更に映画や歌謡曲にも挑戦し、浪曲の枠を超えた新しいエンターテイメントの形を生み出す。
1971年には渡米公演も成功させ国際的にも評価を受けた。
彼女が残した作品やスタイルは現在でも受け継がれ多くの芸人に影響を与えている。
わたくし事になるが、当アルバムは伊豆・下田の「唐人お吉記念館」で購入。
(青木高見)
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